世界のどこでも
柔軟な
人間関係を作れるように。
日本のビジネスパーソンの多くは、大変な労力をかけて語彙学習を行ってきましたが、句動詞を含む口語表現の習得は盲点となっています。これは大変にもったいないことだと常に感じていました。また、いくら英語そのものが上達しても、実際の会話がうまく運べるものではない。それが如実に表れるのは、仕事の会話ではなくスモールトークであるという点も、私自身の過去の経験も含め常に気になってきたことです。そこで、ビジネスシーンと日常会話で頻出する厳選した句動詞を習得しつつ、スモールトークに自信をつける教材を作ることを考えました。
松尾 光治
元大手英会話スクールの教務主任、教材開発。在米35年、現在もニューヨーク在住。早稲田大学第一文学部中退、英検1級、TOEIC985点。英会話の講師とニューヨークでの日系商社での勤務経験から、日本人ビジネスパーソンを対象にした実用的な英語教材を開発。

パタプラ句動詞&
スモールトークの
構想から開発まで
英語圏の雑談のスタイルを
習得する教材
「パタプラ句動詞&スモールトーク」は、日本人ビジネスパーソンが英語で人間関係を築いていく上で大きな助けとなる句動詞の使い方と、英語圏の雑談のスタイルを習得していただくために開発された教材です。

スモールトークの
大切さと難しさ
ビジネス・プライベートを問わず、ちょっとした雑談、つまりスモールトークで人との関係性を作ったり、深めたりすることは、日本と同様に英語の世界でも大切です。
人の感情や信頼関係に関わるコミュニケーション力を磨いていくのは、人間だからこそできること。AIに任せられる業務が増える一方で、英語で行うスモールトークの重要性は職場においても、英語圏での日常生活においても高まるばかりです。
ところが、日本人ビジネスパースンの多くがスモールトークを苦手としています。
業務上の会話と異なり、目指す終着点のない会話、話題も次々と移りがちで、なじみのない人名や言葉が次々と飛び出す会話。それがスモールトークだからです。
加えて、知り合ってから人との距離を縮めるスピード感や、その後に距離感を調整していく際の常識のようなものも文化圏によって異なり、これがスモールトークの内容や展開にも影響を与えます。
「業務はこなせるのだが、仕事の合間のネイティブに混じっての世間話やパーティでの雑談になると、ほとんど話せなくなる…」。
そうした悩みを持つ人が非常に多いのも当然です。
「パタプラ句動詞&スモールトーク」は、こうした現状を打開し、スモールトークに自信をつけていただくことを念頭に開発しました。
職場にいる英語ネイティブの人々や英語圏の提携先企業の人々とのスモールトーク、あるいは、現在外国に住んでいる場合には、地元の人たちと交わすスモールトークに活用いただければと思っています。
「基本レッスン」では、スモールトークで活躍する句動詞を、生きいきした会話例と、短くて応用を効かせやすい例文の反復練習で身につけます。

句動詞で「通じる」
だけではない「響く」言葉に
句動詞は、慣用表現及びイディオムと並ぶ英語の口語表現の一つです。
口語表現のほとんどは私たちが中学校で教わる、そしてネイティブであれば幼児〜小学生の期間に覚える単語の組み合わせです。
中でも句動詞は、ネイティブが幼少時に家庭内で身につける語彙の大きな柱で、簡単な数単語でさまざまな意味を表せ、かつ親しみを感じさせる便利な言葉として、口語表現の「基盤」となっています。
一方、私たちが受験やTOEIC向け学習で学ぶ一単語の動詞は堅い印象を与えるものが多く、親近感を感じさせる言葉ではありません。例えて言うならば、漢語ばかり使って話すイメージに近いのです。
英語ネイティブの会話で句動詞が使われないということは、多少堅い会話においてもほぼありません。スモールトークであれば、句動詞のない会話は想像もできません。
「英語ネイティブの日常会話は3,000~4,000語の簡単な単語で済む。だから日本の高校卒業時の語彙数で十分」などとも言われますが、これは簡単な単語を組み合わせた句動詞でさまざまな表現が可能だからです。
ですから、句動詞を知らなければ、ネイティブの会話の理解度も落ちてしまいます。
そして自分で使える句動詞が増えるほど、「通じる」だけでなく、親しみを感じさせる「響く」言葉にあなたの英語も変わっていくのです。
世界のどこでも柔軟な
人間関係作りができるように

教材内でのスモールトークの練習は、自己開示を積極的に行い、相手との距離を短期に詰めていく英語圏、特にアメリカの文化を反映させています。
このアメリカ的スタイルに慣れておけば、これと言わば対極にある、空気を読みながら慎重に距離を縮めていく旧来の日本的コミュニケーションにも通じている日本人は、世界のどこでも柔軟な人間関係作りができるはずだと感じています。
この教材を通して学習者の皆さんが句動詞の運用力と自己表現力を大きく向上させ、スモールトークによる人間関係の構築にも、より積極的に取り組んでいけるようになることを願っています。
ビジネスシーンの
スモールトークを攻略する